ひつじはいっぴき

日々これ記録なり

【ライブレポ】【ネタバレ注意】ニューヨークミリしらの芸人ヲタクが、ニューヨーク単独ライブ『虫の息』を観に行った結果

札幌の夜公演、行ってきました。ので、その感想など。

 

〜経緯〜

 

ある日Twitter(※現X)を眺めていたところ、ニューヨークの2人がヒイヒイ言っていました。

なんでも全国規模の単独ライブをやるが、北海道のチケットだけバカほど売れ残っているらしい。

え?ファニーを見てみればチケット先行などもすべて終わっているのに、札幌は昼夜両方とも余裕で買える状態。

全国規模のライブを打てる程の人気と知名度がある芸人でこんなこと、ある????

 

と思ったので、その場でチケットを購入。

 

だって、これで北海道で人気ないと思われて『次回は来ません』なんて言われてしまったら終わりですからね。

全国ツアーやるのに北海道だけハブなんてのは最悪だ。だから、そんなことにならないように、

そして、

そもそもニューヨークのことあんま知らねえな……せや!なら単独ライブ、観てみよう!

と言う気持ちしかありません。

 

なおこれを書いている筆者、あまりライブは観に行かない(行けない)んだけど今年はこれが3ヶ所目。行かないにしては意外といっぱい行ってるかもしれない。そうかな……そうかも……?

配信も入れれば4公演目。

 

 

〜本題〜

 

 

というわけで行ってきましたよ、

ニューヨーク単独ライブ

虫の息

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↑入り口に飾ってあった。

 

開場から15分後くらいに行ったんだけど、その時は人もまばらで静か。

開場とともに入場!みたいなところもかなり多いので、これは意外。え、北海道の人、ニューヨークのことしらん……?(※後に杞憂で終わります)

ホールの外には『虫の息写真展』なる、ニューヨークが虫の息だった時の写真がたくさん並んでいました。

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こんなかんじ

奥の方に嶋佐さんが髭生やしてた時期の写真もあったけど、よーく見て改めて「嶋佐にヒゲは似合わない」と言う結論に達しました。「オタクに恋は難しい」みたいな語感。

あと、パンツマンをしばく直前の彼らの写真もありました。あの未来さえ変えられれば何か違うのかい、ニューヨークくん……。

 

 

〜注意〜

 

さて、この先からは

ニューヨーク推しをしていない芸人ヲタクが、ニューヨークのライブを観た感想

を書いていきます。

その構成の関係上、かなり気をつけますがネタバレを含む可能性がありますので、注意して閲覧をお願いします。

 

 


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〜以下、感想や公演内容など〜

 

 

オシャレOPのち1本目漫才。ニューヨークは二刀流なので、どっちで出てくるんだろう?という気持ちでしたが、暗転中にサンパチが置かれるのを見て「おお、漫才だ…!」とちょっと気持ちが高揚しました。

そのつかみで触れられるのはやはり「チケットが売れていない」と言うこと!

この前日、2人が北海道のテレビに出て全力で宣伝しているのを見ていた人もいるようですし、リアタイできなかった自分のTLにも写真が流れて来てたのでかなり反響があったようです。

ちなみに嶋佐さんは(諸事情あり)テレビ出演中に負傷、額?側頭部に近いところ?がぱっくり行っちゃったとのこと。なんか傷跡見せてくれました。いいんですか?そんな見ちゃって……なんか照れちゃうよね……。

 

なお、売れてない売れてない、と言っていたそのチケット、実は売れていないのは(自分が行った)札幌夜公演でした。昼はまあまあ売れてたらしいんですが、お盆の始まり、さらに他のイベントも被ったことがあり夜はほんとに苦戦したらしいです。半分埋まるかどうかクラスだったとか。

が、前日のテレビ出演に加え、それを見たGLAYのTERUさんがTwitterで宣伝したこともあり、最終的には当日チケットが100枚近く売れたようです。すんげ。メディアすんげ。

スタート時には8割埋まっている状態!

 

(前の方の席が少し空いてるな、と思ったらなんでも前の方はニューヨークのオンラインサロンの人が座れる場所?みたいで、それ用に空いてたみたいですね。オンラインサロンの参加者限定の特典もあったみたいです)

 

流れるように始まった1本目の漫才、しっかりニューヨークの漫才だけを観ることが無かったから分からなかったんですが、

嶋佐さんのしれっとした感じ、すごいですね。

悪意も善意もない、自分の本位という感じでしれっとつらっとボケていくあの感じ。

何が正しいんだろう、あれを表現するの。肩肘張ってない?力んでない、自然すぎる?うーん。

不自然すぎるくらい自然すぎる?

あれでバンバンボケのセリフが出てくるのが面白いし、何より恐ろしい。

それを見事に捌いていく屋敷さんのツッコミ、聞きやすいしタイミングも最高。関西寄りのセリフってやっぱりツッコミ向き。

その後の話し出しがちょっと早いかも?(多分これは客層の影響な気がするけど)と思うところも合ったけど、だからと言ってツッコミの魅力が落ちることはないわけですよ。

 

そこからコントと漫才を織り交ぜつつ合計で7本のネタ、幕間Vは1本のストロングスタイル。

転換前後には壁に『虫』を使った熟語が表示され、ネタに絡めた解説が出るのがにくい。

 

ネタで特に爆発したのは2本目の漫才『金持ちのパーティー』でしょうか。

このネタ、嶋佐さんが『屋敷さんをパーティーに連れて行く運転手』から『パーティー参加者のとある人物』にスイッチングする瞬間があるんですけど、

振り返りながらぴょこぴょこ遠くから歩いてくるモーションの珍妙さ、そしてそこから繰り出されるセリフとデフォルメされた悪意のコーティングが絶妙。

何よりその人物の正体は衝撃で、多分会場全体が一番揺れたのはあそこじゃないかと思いました。人物のチョイスも絶妙すぎ。

 

ネタ終わりの『虫』の言葉も最高。この悪意と無配慮ってさじ加減が難しいのに、しっかり笑いに出来るのはやっぱりプロだよな、と。

他のコントも共通してそうですが、世間の中でも誰かしらは思っているであろう、と思われる些細な悪意へのアプローチがすごい。

そしてその悪意を笑いに転換する過程、思考が素晴らしい。

やりすぎでは?と思う箇所が1ヶ所あったような、なかったような、そんな気はするけど、気がするだけでしょう。多分。

 

そして中盤のコント『マイケル』。

ちょっと不思議なことが最初起こるじかんがあり、これは他の場所だとノーリアクションだったらしいです。

ノーリアクション!?

……あんなにすごいのに?ノーリアクション?マジ?どうなってんねん都会。びっくりするやろあんなん起こったら!

 

ラストのコント『飲み会』はなんかちょっとしんみりする時間があったりして謎でしたw

ちなみにこのコント、途中で浅草キッドが流れるんですが、配信版にこれが使えないため『配信限定の嶋佐歌唱版浅草キッド』が流れるらしいです。すんげー聴きたい。

 

ちなみに幕間VTRは『嶋佐軍団のコンパ』と言う内容。

皆さんご存知!あの!とん汁無料が!とんでもないことに!!

なお軍団長嶋佐

 


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全体通して、満足感がすごかったです。

こんなに観れちゃって良いんですか?というか、1回の公演で起こる感情の変化が多くて公演全体に対する評価が非常に高くなる。それだけニューヨークのネタの振り幅が大きいと言うことだし、ファンじゃない自分でこんだけ満足してるんだから、きっとファンはもうお腹いっぱいで動けなくなっちゃってるんじゃない?というのが率直な感想でした。

(ネタバレを避けた結果ネタに対する話はほとんど出来てないのでまあほとんど伝えられてないんですけども)

 

あとおふたりとも、まあまあ優しい。めっちゃ優しいとは言えないかもしれないけど、少なくともまあまあ優しい。

多分来年も来てくれる……はず……なので、もしかしたらその時も行くかもしれません。

 

それと、これは全然ネタバレではないんですが、屋敷さんは顎がないかもしれません。

『マイケル』で歩いてる時にマジで顎が無いように見えて笑ってしまいそうになりました。本筋と関係ないところなのでめちゃくちゃ我慢しました。

 

いや、ほんとにいいライブでした。

自分はこれに来れてよかった、と感じるくらいです。嶋佐さんの所作が好きになっちゃいました。もう「SHIMASA」と呼ばせてほしい。すき。

 

以上だぜ。

ニューヨークのファンは幸せ者です。

これからも楽しいを追いかけてほしいと思います。

 

 

で、この下はライブ内容の感想じゃないことになるので、気になる人だけどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

〜愚痴〜

 

 

北海道は、特にここ10年以上に渡り、チームナックスを始めとした演劇が非常に盛んであり、また笑いの文化もナックスが主流だった時期があります。

(故に、例えばタカアンドトシは「北海道ではあまり人気が出ず、東京に行かざるを得なかった」なんて話があるくらい。ちなみに札幌よしもとは確かにありますが……)

それだけ観る文化が根付いている。

演劇を、ひいては舞台を観ることがとても近くにある。

 

だからこそ、だからこそちょっと苦言を呈さないと行けない。

 

完全暗転中にスマートフォンを触るな。

 

自分は結構前の方に座ってたんですが、斜め前の席の女性がまあ態度が悪く、

ネタ終わりの暗転のたびにスマホを触る、座席に体育座りする、飲食不可とアナウンスがあったのに水筒を取り出して水を飲む

観賞の態度が全くなってません。終わりです。

 

さらば青春の光のすご六観た時にも、或いは数年前のM-1ツアーの時も最悪な観客が紛れていたことで苛ついたんですが、なんですか?

今の札幌、北海道の舞台観賞のマナーって終わってるんですか?観に行く側が我慢を強いられる地獄なんですか?

 

私も注意したいとは言えただの女性なので、注意を聞いてもらえなかった時のリスクヘッジ(揉めたり、公演に影響が出たり、暴力を振るわれる可能性への対策)が取れず毎回悔しい思いだけして帰ることになるのですが、

リスクヘッジ出来ないから注意できないって何?だし、そもそもこんなことを、わざわざネットで言わないとダメってどうなってるんですか?

スマートフォンの操作を1時間弱我慢できないんなら、舞台観賞なんて来ないでください。

特に完全暗転中の明かりは致命的って分かりませんかね。場転中だから、セッティングだから、ネタじゃないからオッケーとでも思ってるんですかね。馬鹿じゃないの?斜め後ろの私がどれだけ眩しいと思ってるんですか?ここお前の家じゃないんだよね。

あと座席の座り方もいちいち説明されないと出来ない?座席の背もたれに背を付けてくれるだけでいいんだよ?そんな簡単なことがなんで出来ない?

 

舞台観賞の文化が根付いてる北海道でこれだから本当に恥ずかしい。

それだけ舞台観賞に馴れていない人を集客できているという意味なのですごい、と言う言い換えもできるかもしれないんですが、わざわざ言わなくても守れそうなマナーですら守れないと言う配慮のなさ、頭の悪さが本当に恥ずかしいし腹立たしいです。

 

そして、とても残念なことに、これを解消する方法は『公式が舞台観賞のマナーを呼びかけする』ことです。

なぜなら、同じ観客がそれを注意すること、教えることにリスクが高すぎるから。それに加えて、普通はそんなこと言われなくても出来るから。

なので、できれば各公演において注意喚起をお願いしたいものです。

ほんとならやらなくてもいいんですが、どうやら人間の善意を信じるのには限界があるようなので、公式からの呼びかけをお願いします。

(腹立ち過ぎてアンケートにも書いちゃったよこれ……)

 

そしてこういうのを言われるような人間に限って、ほとんどネット観てねえんだよな。終わりだ、終わりでーす。