特に意味のないタイトルの時は、言って?
いつの話ししてんだよって言われるかもしれないけど書けたのが今だから仕方がないんすよ。これには上とか下とかない、レポに上とか下とかないじゃないですか。だから見て行ってください。別にぜんぜん、なんかすいません、文章書くのに時間かかっちゃってすいません。
~開幕前~
今年は特に色々危ぶまれました。
大型台風、またその影響による豪雨被害。
観客(ロッチンローラー)達の安全対策は、そもそも交通網が停止していて来られないのでは、チケット払い戻しされるのか、そもそも開催できるのか……などの心配。
実際に被害に遭われている方も少なくなかったと思います。
私も予備日を取っていなかったらきっと間に合いませんでした。車ならなんとかなるレベルでもさすがに飛行機だとどうにもなんなそう……。
マジでついたその瞬間から豪雨、ホテル周辺もビッショビショでしたからね。やばかったー。
まずは皆様お疲れ様でした。
特に大阪から車で向かってきた猛者ロッチンローラー、あなたは本当にすごい。
ワタクシめも、次回以降もきちんと予備日を取り、充分に日程に余裕を持たせたいと思います。できればこういうトラブルが起こらないのが一番なのですが。
というわけで、本題に入ります。
今年もやってきました単独ライブ。その名も
ロッチ単独ライブ
ジロジロッチング
去年も最高の夏になりましたが、今年も最高の夏を送ることができました。
また来年も最高の夏になるでしょう(確定)。
と言うわけで何人が読んでるか分からないこの辺鄙な地のカスブログでこんなことしてて申し訳ねえなって思いながらも、今年も色々感想とかまとめておきます。
改めての注釈になりますが、『ネタバレ注意』です。去年もそんな感じでしたが今年もそんな感じです。
中岡さんが「まぁ~~~~~………今年もDVD出しますかぁ~~~~~~?(@ロッチナイト)」と言ってたのでたぶん出ます。
そのため、「こんなブログでネタバレされるの、絶対嫌じゃないですかぁ」という方は今すぐこのブログの存在を記憶から抹消し、速やかに来年を待ってください。お願いします。マジで。頼んだ。今年ほんとに良かったから。マジで。
クッション用の伝説の衣装。
0.開演前
毎年「ライブ開始前に何かしらのエンターテイメントを見せてくれる」でお馴染みロッチライブ。
今年は何をするかと思いきや
そうこれ。
舞台になにか置いてありますね。
ミシンだーーー!!!
そう、今年は舞台でコカドさんがバッグを作るという謎のパフォーマンスを見せてくれました。
当然ですが、こちら映像化されませんのでご了承ください。
ではここから改めて感想を。
もっかい言うけど、ネタバレ嫌やったら帰ってな?
あと記憶がハチャメチャになってる可能性があります。正直担保できねえよって感じですがお許しください!お願いします!感想だからさ!これ感想やねんやんか!
やめんで?ブログ書くのやめんで?辞めてええんか?ええんやな!?お疲れ様でした!
1:高田くんと米田さん
仕事の休憩中。米田(中岡)に「最近面白いことがあった」と話し始めた高田(コカド)は、かつて一緒に働いていた『馬場』と偶然出会ったという。その場所がなんと『高田馬場』で、高田と馬場が高田馬場で会った───のだが米田には面白さが伝わりきらず……?
これよ。
そう、これ。待ってた。
私は基本的に会話劇が好きなので、こういうゴリゴリに会話ベースで進むコントが好き。
いまいちピンとこない表情の米田さんがすげーいいんですよ、映像確認してほしい。首の傾げ方とか、伝わりきった瞬間の笑いとか最高だから。
それを必死に説明し続ける高田くんのあくせくする様も見事。身振り手振りで、様々なニュアンスで、相手を伺いながら様々アプローチを仕掛け、事あるごとに撃沈する姿が笑ってしまう。
オーラスは中岡さんが声吹っ飛ばすという大トラブルも発生。なんか喉のブレイカーみたいなのがバチンと切れた感じらしいが大丈夫なんだろうか、と心配する我々だった。
久しぶりに生きてる感じがしました。ゾクゾクするぜぇ……舞台は生物だよな……。
2:ごあいさつ
コカドの部屋の隣に越してきた中岡が挨拶にやって来る。のだが……。
要約しようとすると、残念ながらこれ以上説明できることはありません(無慈悲)
あまりに説明しようとするとなんか風刺画みたいになっちゃうんだもん。
ちなみに前のネタで声をふっとばして慌てふためいた中岡さんは、電動自転車に対して「電気自動車」と言い間違えていた。言い間違いがウケるのはまぁあることだけど、ここからぐっと立て直せたのは見事。
(これで例えばファン以外が見てる場所とか、或いは賞レースなら「終わった……」となるかもしれないけど、まずもって単独ライブなので大甘々甘々判定になるのです。そこに、ネタそのものを破綻させずに持ち直したことに対する加点評価があるのでプラプラのプラでフィニッシュできるんですね。本人は最後も謝り倒してたしもうだいぶ落ち込んでたとは思うけど)
ロッチナイトに伏線がはられているという特殊なコント。本人たちも半分無意識でやってたらしいのでもうこれわかんねえな。
『猿渡』の時も理不尽な人気差や「平等」を説くおかしみを切り取ったコントを見せてくれていたのだが、それをよりミクロ視点かつロッチみ溢れさせるとこうなるね。
だから、ティーカップの上にトイ作らず、トイの上にティーカップ作らず。
3:やめます
とある映画の撮影中。コック役の役者(コカド)が「もう料理長にはついていけません、やめます」と告げるシーンのテイク。しかし監督(中岡)はなかなかオッケーを出さない。自身ではやっているはずの役者は不満を示すが、監督はその不満の姿をカメラに収めようとしはじめ……。
【悲報】中岡、再び声を飛ばす
とにかく怒鳴り合いのコント。人の感情の一番強い部分、怒りをぶつけ合う、武闘会みたいなコントです。ほぼ殴り合いです。
こだわり監督の謎の「目が『辞めるやつの目』をしてないんだよ」っていうセリフ、無限に笑ってしまう。マジで無茶言うな。
役者が途中まで我慢してたのに『役者をやめる』と言ってしまって気持ちが吹っ切れてから「やめる言うてるやん!!」とタメ口になっていくボルテージの上がり方、めちゃくちゃたまらない。
コカドさんの怒りの表現、好きなのかもしれねえな。以前は『怒』の感情がない、あまり怒らないなんて言っていたけど、それはそれとして怒りの瞬間のコカドさんのぶっ壊れ方が好きだ。
暴れ散らすとかではない、しかし口調はしっかり乱暴で、目がギラギラしている。あのたおやかさ、穏やかさから吹っ切れたように尖る姿が、その感情の発露が好きだ。
4:ついでに
共通の友人を加えて三人で食事会のはずが、友人が来られなくなったことでふたりきりになってしまった男達。家に足りないものがあることに気づき、家主(中岡)は買い出しに出ようとするが、男(コカド)は「それなら、ついでに」と一緒に買物を頼んで……。
役名思い出せねえ〜〜〜!昔なら多分覚えてた。
これの妙は「気を利かせようとする男」と「ついでに、で罪悪感帳消しにしながら厚かましい願いを乗せてくる男」のやり取り。
もう炭酸とか軟水とか色々出てきて、自分ならめんどくせえ!MAXめんどくせえ!って投げちゃいそうなシチュエーションを、真正面から捉えようとする男ってすごいイイですよね。
途中からルールがいっぱい増えてくるのって見ててとても楽しいので、今後も無理のない範囲でルールを追加してほしい(?)
それはそれとして、確認中の中岡さんの困惑っぷりは最高。酒のつまみにしたい。
ロッチは明確にボケツッコミを分けないネタも多いけど、今回で言うとこれ。ボケと困惑で進むので。
5:にぎりっぺ
釣りをする二人。中岡が屁を右手に溜め、コカドに御見舞する「にぎりっぺ」を行おうとするが、近づいた瞬間にコカドの竿に強い当たりが!にぎりっぺどころでは無くなった二人の運命は?
本日の「何考えとんねん」枠
ロッチの下ネタ系コントの行き着いた先がこれなら、私は生きていてよかったと思います、題材はあれなんですけど……。
『かめはめ波』の時も思ったけど、手にできないもの/気体や液体を手で持ててたら面白いよね、というこの感覚はとても絶妙で、現実味なんて当然ないんだけど「なんかたまたま反対側に移し替えられちゃった!」という新事実に対する衝撃への笑いが気持ちがいい。
にぎりっぺは持てるし渡せる。そして保冷も出来ちまうんだ。
あと何度失敗しても全く懲りない中岡はなんなんだよ!という神視点での突っ込みしろ?みたいなものが残ってるのも素晴らしい。
なんかロッチの王道を見た気がした。ロッチの王道ってなに?ロッチの王道ってそら、あれやろ………………………………。
6:言わんといて
プロ野球の日本シリーズを楽しみにしている先輩(中岡)は、試合を録画して情報を一切入れずに頭から見て楽しむ男。しかし後輩(コカド)はニュース速報で試合の結果を知っている。先輩は「試合の結果は言わんといて」とお願いして自宅に帰るのだが……。
ルール追加系。いやルール追加系コントってそんなジャンルたくさん無いはずなんですけどぉ!?
○○の時は言う、✕✕の時は言わないけど、△を満たしてたら言う…のように複雑なIF指令がどんどん積み重なっていく姿は圧巻。
何個ネストすんだよ!こっちですら一瞬把握しきれなくなったわ!
うきうきで帰る先輩→暗転(電話のコール音)→明転、自宅で野球を楽しんでる先輩の切実なお願い、の流れがきれい。
暗転が妙に長い気がすることすら面白い。なんというか暗転でセッティングする中岡さんがちらちら見えてるのもずーっと面白い。(※完全暗転なので単に目が慣れただけなのだが)
この時のコカドさんの悪びれない感じもすごい好きなんだよな。電話先の「はいはい?」とか「〜〜〜ですねぇ」みたいな、穏やかさがにじみ出る感じ。穏やかさゆえの狂気。
7:あの時の
就活生(コカド)は、面接会場に行く途中、老人(中岡)を助ける。そのせいで面接に遅れたものの、なんと老人はその会社の会長だった。
このパターン、明らかに採用!と色めき立つ就活生に対し、老人は「悩んでいる」と告げる。その理由とは、就活生の態度だった。
このシチュエーション、一見すると誰かがやっていそうにも思うし、もう定番って感じもするのだけれど、ここまで大胆にみんなの期待を裏切っているのも珍しいのではないか。
穏やかでいてワードのチカラで持っていく中岡ツッコミの良さ、加えて『感情の発露』にアクセントが付いたコカドという、昔のロッチでは出来たかどうかわからない、まさに円熟の芸。
「見た上で悩んでるんねやんか…」とゆったり口調でツッコミしてる中岡さん、めっちゃ良くない?中岡さんのツッコミってスピード勝負なことが多いんだけど(例えば『無の境地』のような、不躾な男に対してビシッと叱りつけたり)、これは以前とも一線を画していて良かった。しかもきちんと困惑している。
他方、コカドさんは喜怒哀楽がハッキリしてきたのが一番の収穫かも〜!これが……役者仕事の……成果!とちょっとほこほこした。特に「問題ある態度」への切り返しがきれいで、引っ掛かりもなくて良い。
『試着室』の勢いのコントも出来て、これみたいな強弱も出来て、おいおいロッチは一体どんなコントならできねえんだよ!と言う気持ちになってきます。
しかしこう見ると今回バラエティ豊かなラインナップだったんだなぁ。
〜感想〜
今回のライブ、幕間がいくつかがあり
○音楽を発注しよう
○ぱーてぃーちゃんにお礼を言おう
○中岡家を掃除しよう
みたいな内容が上から順番に少しずつ流れた。
音楽は、作家平松さんの息子さんが音楽を作成していると聞きつけ、ロッチが発注しようと思いつくと言う流れ。
(ロッチナイト反省会回に実際に息子さんがチャット欄に降臨し、全員が感動した)
ぱーてぃーちゃん回は、タイトル「ジロジロッチング」をつけてくれたぱーてぃーちゃんにお礼をしようと言う話。
で、中岡家を掃除しようの回で、
なんの前触れもなく、突然に、
こんねぎが現れた。
「こんねぎ」を知らない方向けに説明すると、
それは「こんにちは根岸(演:コカド)」というキャラクターだ。
かつてレッドシアターで有名になり、ジャルジャルらとコラボもしてシリーズ化もしていった。
実際、レッドシアター当時はコカドさんの人気はすさまじく、またこんねぎの人気もえげつなかった。出てくれば歓声が上がってたのだ。
設定としては、昭和末期の芸人で、妻(夏子だっけ?)とは既に離婚済み。一人で息子の創一を育てている。上下デニムの変な衣装で、ギャグ「コニチハ〜」と「ちょっと待ってくださいよー!」を持っている。
本当はネタで売れるつもりが、ある日(自分としては大変不本意な形で)リアクション芸人として花開き、それが世間に受け入れられた。
(ダチョウ倶楽部の「押すなよ!」の原型を作った人、という設定もあった。昔それをやって色々あって、最終的にこんねぎが突っ込んだせいでカメラが破損。シアターのリーダーをしていた狩野英孝さんが、カメラマンのいる会社に謝りに行ったこともある)
最近は若手に押され気味でやや落ち目気味だが、地力はあるのでここぞのタイミングでは重宝されているベテランである。
記憶が確かなら、本名は「根岸谷 学」だったと思う。なんか全てがいいな。
こんねぎはもともとロッチ初期のネタのひとつでもあり、最初に披露されたのは「参観日」のシチュエーションだ。
根岸が息子の参観日に参加し、「僕のお父さん」という作文を読む息子の姿を見る。
実のところロッチ結成当初、中岡さんは長く芸人を離れていたせいか、声も出ない・ネタも覚えられないという状態だった。
それを、コカドさんは「覚えられないなら読むネタにしようか」と考え、出てきたのがこうした朗読系のネタである。
というわけで、彼らとして、或いは古くから彼らを知るファンとして、非常に馴染み深く、何よりも思い入れのあるキャラクターに違いない。
その衣装が、中岡家で発見された。
こんねぎを、在りし日のネタを、彼らは自分達に重ね合わせたりする。
あの日のこんねぎは、今の中岡さんの在り方に少し近かった。そうなるつもりではなかったのに、自分が思ってもみない方向でブレイクした。リアクション芸人として重宝されるに至った。
まるで現実が、虚構を追い越したかのように。
その他様々な衣装が見つかり、ノスタルジーに浸る羽目になった。
古きもの、新しいもの。
下ネタを得意としていた10年前、原点回帰のように下ネタにフォーカスして進歩させた今。
変わっていくもの、変わらないこと。
新しく仲間に加わる作家の子供達。
様々な複雑な感情に襲われる。
あの時と変わらないこんねぎ、あの時から更に研鑽を積んだコカド。次々見つかるグッズ、封印されたはずのタイトルマッチ、まだ持ってるあの時のKOCのシャツ、ポインコ、青春ゾンビ、
片付かない中岡の家。
昔への思いと、今の姿。
かつてのこんねぎと、今のにぎりっぺ。
どちらも素晴らしくて、どちらも愛しているに違いない。
だからこそ今回はとても特別なものになった。
まだ、進化するのか。
まだ、発展するのか。
そのワクワクを改めて感じさせてくれるライブになった。
彼らはエンターテイナーの前に、芸人である前に、芸能人である前に、人間だ。
人は時には抗えない。
移ろい続ける時の中で、衰えていく。できないこともきっと増える。今回みたいな突然の不調が、二度無いとはやはり言い切れない。
それでも。
それでも、そんな状態を笑いにしてくれるのが、ロッチだってずっと信じている。
きっと来年も。それよりずっと先も。
だから、来年もきっと会いに行こう。
暑い東京は苦手だけど、それ以上に胸を熱くするものがそこにあるから。
〜おまけ〜
ちなみに『かめはめ波』というネタはテレビでも一回もやっておらず、ガチのレアネタである。
なんで知ってるかって、ニコニコ動画に転載されてた時期があるからだ。そこで見た。当時は無断転載って知らなかったんだ……。今は消えているのでもう見られない。
ただの古参だから古い情報を知ってるだけである。
(その情報をチャット欄にぶち込んでたら「お前藤枝か?」って言われて笑った。笑うしかなかった)
昔はんにゃANNにゲストで来たロッチにメール送ったら、中岡さんに童貞の高校生男子だと勘違いされたことあったな(遠い目)、というのも偶に思い出す。
人は記憶でしか生きられないな、と思い、毎日苦しくなる。ワタシには何が残っている?何もないじゃないかと。だけど、記憶がある。記憶にすがっている。
そしてきっと彼らなら。
新しく、そして楽しい記憶を作ってくれる。
まあ、いいじゃないですか。
そうやってまた次の夏を一緒に迎えましょうよ。
それだけ一緒の時を過ごしてしまったんだから、重い言い方だけどもうこりゃ人生なんですよ。
巻いた分しか動かないけど、あなた達はいつだってずっとワタシのゼンマイを巻いてくれるんです。
ありがとうと、ごめんねと、よろしくねを。めちゃくちゃ重いけど、軽いそんな宣言を。
だからまたきっと、来年も最高の夏にしようね。